一般にパガニーニの作品は超絶技巧と考えられ
『パガニーニ/24のカプリース』は
その超絶技巧の最たる曲集と捉えられがちです。
けれども実際には
その音形においては
いかにもヴァイオリニストが書いたものである
ヴァイオリン奏者にとって自然な音の運びが主体となっており
その和声においては
あたかもカール・フレッシュ/スケール・システムを思わせる
機能和声に終始する響きが主体となっている点で
『パガニーニ/24のカプリース』は
リトマス試験紙のようなエチュードでもあるのです。
なお
パガニーニ弾きとして名を馳せた名奏者の演奏上の経験が
その運指や運弓の記述に見られる点で
アッカルドの校訂譜の内容を基にして
専門家を目指す方だけではなく、趣味で習う方にも
「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための基礎的な演奏技術を大切に指導し
一音いちおん丁寧に各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています。